shibamatabase project story02 -寅さんは和製バックパッカー!?総務省マッチングコンペまでの道のり-

2016.01.05 【柴又

本当にコンペに参加するべきか、改めて本事業のポジティブ+ネガティブ要因を比べてみました。

 

ポジティブ要因

・施設の規模と個室。1680㎡、68室。

・耐震性をクリアしている。

・柴又という情緒ある地域性。

・行政の所有物件であること(賃貸の条件や運営後のPRなど)。

・羽田と成田から京成本線で一本の高砂から乗り換えて一駅というアクセス。

 

ネガティブ要因

・都心部からのアクセスの不便さ。

・外国人観光客から見た柴又の知名度の低さ。

・住宅街に隣接している。

 

ネガティブ要因を見た際に、都心部からのアクセスの悪さについては、新宿や渋谷など、山手線の西側からはだいぶ距離があります。一方で浅草、スカイツリーなどには20分ほどで行けるため、外国人観光客にとってはまずまずの立地。

外国人観光客からの知名度の低さは大きなリスク要因なので、葛飾区や地元の観光施設とどこまで連携をとれるかにかかっています。

住宅街に隣接している点は、周りの理解さえ得られれば、逆に静かなホステルとして魅力も出ますが、今回はすぐ隣が一般住宅なので、相当慎重になる必要がありそう。

ネガティブ要因については葛飾区との連携がしっかりと取れればある程度クリアできる可能性があるのと、それを上回るポジティブ要因が多いと判断し、コンペには参加する決断をしました。

 

コンペの提案を作るにあたり、このプロジェクトのストーリー(コンセプト)は何かを考えました。

こういうことについてはいつも良き相談相手である当社の金子と居酒屋でいろいろなアイディアを出し合っていました。

ふーてんの寅さん、柴又の参道、地方のロケ地。。。

考えてみれば、寅さんこそ和製バックパッカーだと気が付きました。

柴又という地元を愛しながらも、ふらふらと思いつくままに地方に旅立ち、旅先でヒロインと出会う。そしてまた柴又に戻ってきて(たいがいは失恋して)、旅先での出来事を仲間に話す。

これはまさに柴又をbase(拠点)にしたバックパッカーだと思い、「柴又Base」という作品名でコンペの提案を行うことにしました。

 

特にR.projectは地方で事業を展開する会社として、「地方と都心を結ぶ」ということをこれまでもやってきていて、IRORIについても外国人観光客と地方につなぐことがテーマの一つになっています。

 

その意味で、柴又と地方をつなぐというのは寅さんの映画のテーマと偶然一致したことではなく、まさにR.projectの会社としての存在意義として元々あった考え方でした。

 

提案書の一部

コンペの提案では、こういった基本コンセプトのもと、参道の各商店と連携をして柴又の知名度を上げることを強調しました。

施設の改修については各部屋を寅さんが訪れた地方地域や、そこで出会った女優をモチーフにしたり、既存のラウンジスペースをシネマルームにして寅さん映画を上映するなど、各所で「男はつらいよ」の要素をちりばめました。

コンペで選ばれるための迎合ではなく、「寅さんこそ和製バックパッカー」の考えのもと、きっと外国人観光客は彼の生き方や映画のシーンに惹かれるだろうと思ったからです。

 

葛飾区に複数上げられた提案の中で区はR.projectの提案を選び、総務省に提出をし、総務省のコンペでも全国8地域の一つとして選定されました。

 

(text by ron tannno)

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